イカのゲソは足じゃない?!世界の学者が教える模範解答とは
北海道内の真イカ水揚げナンバー1を誇る函館市。平成元年には市の魚にも制定され、イカはまさに函館市のシンボルとも言える存在です。そんな函館市で、ちょっとした議論が起こっています。
イカの頭は三角巾のついた方じゃないの?
「イカの頭」と言われたらどの部分を想像するでしょうか?
「三角巾のようなヒレがついた方が上」で、
「脚(ゲソ)の方が下」
普通はこういう印象ですよね。
2015年4月、函館市でイカ類を含む頭足類(他にはタコやオウムガイなど)を研究する学者の国際シンポジウムが同年11月に開催されることが決定しました。
これを受けて、ミネソタ大学で現代芸術を研究している中島隆太准教授が、シンポジウムのロゴマーク案を作成し、参加予定の各国の学者に回覧されました。
ところが、この図案を巡って学者たちから
「間違っているぞ」
と言う指摘が続出。
結局、中島准教授は図案を修正することになりました。
でも、この図案のどこが間違っているのでしょうか?別に、何の問題もないように見えるのですが…。
イカは腕のついている方が頭だった
実はイカなどの頭足類は、その名前の示す通り、脚(正確には腕)のある側が頭で、とんがり帽子のような部分は胴なのです。
つまり、学術的で正確な図案とするなら、腕のある側を上に描く必要があるという訳です。
学術的正確さを踏まえた上で、中島准教授が修正したロゴマークがこちらになります。
地元キャラ『イカール星人』の立場はどうなる?!
出典:ameblo
学術的には正しく修正されたロゴマークに、困惑している人もいるようです。
函館市の観光PRキャラクター『イカール星人』のデザインは従来の馴染み深い三角巾を上にしたデザイン。
市の関係者は今回の決定を受けて
「直ちにイカール星人のデザインを修正することはない」
としながらも、今回のシンポジウムのような催しが増えると、イカの上下の表現で悩むことになるかもしれないと、困惑を隠し切れない様子です。