たけのこのゆで方のコツ!簡単に米ぬかで失敗しない極意
旬の食材を季節を感じながら一番美味しく食べる。グルメな人はこうした考え方を大切にしています。
3月の終わり頃から少しずつ出始め、旬にはスーパーなどで見かける『たけのこ』ですが、ゆで方がわからずに素通りしていませんか?
これさえ読めば、あなたも3分後には『たけのこ』を上手にゆでられるようになっています。
自分でゆでた『たけのこ』は風味も食感も格別ですので、ぜひマスターして旬の味覚を味わいましょう。
たけのこ選びのポイント
売場に並べられているたけのこは大きいものを選べば正解というわけではありません。
どのようなポイントに注意すれば、ハズレを引くことなく美味しいたけのこを選ぶことができるのでしょうか。
湿っているもの
全体的に毛ツヤがよく、根元の部分が湿っているものは掘ってから時間が経過していない証拠です。
たけのこは掘ってから時間の経過とともに、特有のエグみやアクがまわってしまいます。
できるだけ早くゆでることで、エグみやアクを簡単に抜くことができます。
根本の太いもの
たけのこは何枚もの皮に覆われていて、ゆでた後に皮をむいて、食べられるところ(可食部といいます)と食べられない所にわけるのですが、根本が細いものよりも太いものの方が、可食部が多いです。
細くて長いものよりは、短くても太いものの方が同じ質量なら可食部が多くなります。
赤いポツポツが少ないもの
たけのこの根元に見られる赤いポツポツは少ないものを選ぶようにしましょう。
この部分は根っこになる部分ですので、ゆでても固いです。
準備するもの
たけのこをゆでる時に必要なものがあります。
・米ぬか
・タカノツメ(唐辛子)
・たけのこが入るサイズの鍋
・たけのこが浸かるくらいの水
米ぬかはたけのこと一緒に売られていることや売場に置いてあったりするので、忘れずに準備しましょう。
ゆで方
① 切込みを入れる
ドロや汚れなどを落として、表面の皮を1~2枚取ります。
たけのこの先端(穂先)3cmくらいは固いので、あらかじめナナメに切り落とします。
切り落とした部分の近くに長さ3~5cm程の切込みを縦に入れます。深さは1cm程度ですが、たけのこの大きさによって加減してください。
これは
「火の通りをよくするため」
「ゆでた後に皮をむきやすくするため」
2つの理由からです。
② 鍋に入れる
切込みを入れたたけのこ、米ぬか、タカノツメと一緒に浸かるくらいの水を鍋に入れます。
米ぬかとタカノツメの量ですが、たけのこ2本に対して米ぬか約1カップとタカノツメ1本が目安です。
③ ゆでる
食材を入れた鍋を火にかけます。
最初は強火で沸騰したら弱火にして沸騰状態が保てるようにします。
たけのこは沸騰したお湯に入れてゆでてしまうと、外側に早く熱が入ってしまうため、食べた時の食感が悪くなります。
必ず水からゆでるようにしてください。
ゆでる時間はたけのこの大きさにもよりますが、沸騰してから約30~50分くらいです。
目安としては、たけのこの根元部分にほとんど抵抗なく串を貫通できるようになる固さになるまでゆでます。
よく「竹串がスッと通るまで」
と、表現される状態のことです。
④ 鍋留め
串が通るようになったら火を止めて、そのままの状態で数時間置いておきます。
これを鍋留め(なべどめ)というんですが、最低でも手を入れても熱くないくらい(3時間程度)まではそのままにしておきましょう。
一晩までなら、そのまま置いておいても大丈夫です。
⑤ 皮むき
鍋留め後、たけのこに付いた米ぬかを水で洗い流して皮をむきます。
先端の黒い部分が2cm程度になるまで皮をむき、先端の黒い部分は切り落とします。
根元の部分は包丁の背中で表面を削り落とします。
容器に入れて浸かるくらいに水を張っておけば、冷蔵庫で保存できます。毎日水を取り替えれば、1週間~10日くらいは美味しく食べられます。
タカノツメ(唐辛子)を使う理由
たけのこは掘ってからすぐにゆでないとエグみやアクがまわってしまうように、とても傷みやすい食材です。
殺菌や防腐効果のあるタカノツメと一緒にゆでることで、傷みやすさを防ぎ、長持ちさせることができます。
加えてタカノツメには、たけのこのエグみを和らげる効果もあると言われています。
しかし、タカノツメだけでは、たけのこのエグみを取りきれないため、米ぬかと一緒に利用します。
米ぬかはたけのこ特有のエグみを取り除く効果がありますが、一方でぬか臭さを与えてしまう作用もあります。
実は、このぬか臭さを軽減させる作用がタカノツメにはあるのです。
米ぬかとタカノツメは互恵関係にあるんですね。
米ぬかやタカノツメを使わずにゆでることも?!
例えば、掘ってから30分経過していないようなとても新鮮なたけのこであれば、エグみやアクがまわっていませんので、水だけでゆでても大丈夫です。
これだけ新鮮なたけのこが手に入る環境はうらやましい限りですね。
先述にもあるようにタカノツメにはぬか臭さを軽減させる作用があるのですが、たけのこにぬかの風味づけをしたい場合はあえてタカノツメを入れないようにします。
基本的には殺菌や防腐効果でたけのこを長持ちさせ、さらにエグみを和らげられるタカノツメですが、仕上げたい状態によってはあえて使わない選択肢もあります。
「大量にあるから日持ちするように仕上げよう!」
「すぐに使ってしまうから風味重視でゆでよう!」
など、何を重視するかによって色々な方法を試してみて下さい。
それでもエグみやアクが抜ききれなかったら…
米ぬかもタカノツメも使ってゆでたのに、エグみやアクが抜ききれなかった場合はこんな原因がありませんか?
「皮をむきや切り込みを入れずにゆでてしまった」
「先端をカットし忘れた」
「串が刺さるかどうか確認する前に火を止めてしまった」
「鍋留をせず、ゆでてからすぐに使ってしまった」
「そもそも掘ってから時間の経過したたけのこを使っていた」
原因が見つかれば、まだ対処法はありますが、見つからない場合も次の対処法を試してみてください。
対処法
水につける
2時間以上水につけておくことでエグみやアクが軽減されることがあります。
もう一度ゆでる
水につけてもエグみやアクが抜ききれなかった時はもう一度、米ぬかとタカノツメを使ってゆでましょう。