割り箸のマナーって?!知っておくべき特徴ある割り箸(7選)
日本人が毎日のように使う箸。家では自分の箸を使いますが、お店やお弁当などには割り箸を使います。割り箸にもたくさん種類があるのはご存知ですか?その中でもよく見かける一部をご紹介致します。
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箸の由来や割り箸の特徴
なぜ「箸」というのか?
- 1本の棒を曲げてピンセットのように挟んで使うものだったので、鳥の口ばしに似ていることから「くちばし=はし」となった
- 食物を食べたり取ったりするための「挟むもの」で、細くて短い一対の棒のこと
- 端っこを使って食べたり取ったりすることから「はし」になった
- 「橋」や「柱」など、見た目の形が似ているから「はし」になった
「箸」の由来は諸説あり、どれが本当でどれが嘘かといったことはわかっておりません。
「割り箸」の特徴
- 割られていない割り箸は未使用を示し、清潔で衛生的
- その反面、使用前に洗浄することがないので付着物の危険性がある
- 割り箸を“割る”行為は祝事や神事において「事を始める」 を意味することから、食事を始めることになる
- 職人によって作られた立派な箸だとしても、通常、割り箸は一回の使用で捨てられるため、食事の度に出される割り箸は贅沢の象徴とされている
- 麺類を食べる時や豆類をつかむ時は、塗り箸より滑りにくい割り箸を使う方が食べ物を確実につかむことができる
- 使い捨ての割り箸は使用後に洗浄する必要がないので、そのまま破棄できる
- その反面、ゴミの増加や折れた箸によるケガの危険性がある
割り箸の種類
利休(利久)箸(りきゅうばし)
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両端を細く削り、中央部がやや太くなっている箸です。主に懐石用の箸として使われますが、客膳(お客様に出す食事)に使われます。
千利休が考案したとされることに由来して、この名が付いています。
天削箸(てんそげばし)
出典:吉膳
頭部を大きく斜めにカットしている形状をしています。天(頭部)が削がれていることから、この名が付きました。割箸の中では高級品として扱われています。
天削箸と利休箸のどちらが高級か?
よく比較されるのがこの両者ですが、双方共に材料となる木材に吉野杉などが使われていれば高級品となります。
「天削箸が最高級品で、次が利休箸」
としたランク付けをされていることがあります。両者が同種として比較されていますが、用途が異なりますので、一概にどちらが高級か?とした位置付けはできません。
小判箸(こばんばし)
出典:国栖の里観光協会
割箸の四つ角を削って、頭部を上から見ると小判型になっています。1877(明治10)年に島本忠雄が考案し、小判に似ていることから名付けられました。
元禄箸(げんろくばし)
出典:国栖の里観光協会
小判箸の形状から更に割れ目にV字の溝を付けて割りやすく加工したものです。頭部を上から見た八角形の形状が元禄模様(市松模様)に似ていることから元禄箸と名付けられました。1887(明治20)年頃に奈良県吉野郡下市町で開発されたとされています。
正式名称は元になった小判箸からの進化版ということもあって、「元禄小判箸」といいます。
丁六箸(ちょうろくばし)
出典:東京箸業組合
頭部を上から見ると、小判箸や元禄箸のような 溝や割れ目などの加工が一切なく、頭部を上から見ると長方形のものが丁六箸です。
今ではよっぽど安いものでない限り使われません。箸の長さが丁度六寸であることから、それが略されて名前の由来となりましたが、その多くは六寸(18cm)より短く作られています。
竹割箸(たけわりばし)
出典:三省堂実業
近年、木製から竹製への転換が進んでいます。理由は
- 竹は木より早く、約3年で成長する
- 木製に比べて折れにくい
- きれいに割れる
- 油を吸わない性質から揚物や鍋物、中国料理に向いている
といったことから転換が進んでいますが、デメリットはカビや虫食いが生じやすいことです。
コストの割に高級感があることから人気の高い箸ですが、ほとんどが中国からの輸入品です。
丸箸(まるばし)
出典:阪口商店
1本ずつ丸く削られた箸です。2本で1膳となるので、「割らない」や「丸くおさめる」といった意味が込められて、お正月や祝膳などの祝箸として古くから使われています。
街中でも普段の生活でも触れる機会が多い割り箸ですが、こうした意味合いがあることを知って見てみると、提供してくれる方の考え方やこだわりなどが箸からだけでも伝わります。
また、「天削箸」と「竹箸」を組み合わせた「竹天削箸」や「天削箸」と「竹箸」と「丸箸」を組み合わせた「竹丸箸(天削)」など、組み合わせることによってそれぞれの良さを取り入れた割り箸に巡り合うこともあります。
今度、割箸を見た時の参考にしてみて下さい。